鉄パイプ落下事故 業務上過失致死で下請業者起訴

2022年01月12日 19時11分

事件・事故社会

2019年11月、和歌山市のビルの屋上に設けられた作業場から鉄パイプが落下して男性1人が死亡した事故で、和歌山地方検察庁はきょう(1/12)、書類送検されていた下請け業者の代表を業務上過失致死の罪で起訴しました。

起訴されたのは、和歌山市の建設会社「ヒロケン」の社長、本田博則(ほんだ・ひろのり)被告39歳です。

起訴状などによりますと、本田被告は、和歌山市十三番丁にある12階建てビルで足場の解体工事を請け負っていましたが、作業にあたって、鉄パイプに落下防止のロープを結びつけることや落下防止ネットの設置を怠り、3年前の2019年11月19日の午前8時過ぎ、長さ1・5メートル、重さ5キロ余りの鉄パイプ1本を落下させ、通りかかった当時26歳の男性の頭に直撃させて死亡させたとされています。

起訴状では、事故の4日前にも鉄パイプを落下させる事故を起こしていたことに触れ、「発注者に対し、再発防止を講じることを約束していた」とした上で、「事故の発生を未然に防止すべき業務上の注意義務があるのにこれを怠った」と指摘しています。

なお、本田被告とともに業務上過失致死の容疑で書類送検されていた元請け業者の男性については、嫌疑不十分で不起訴となっています。

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