動画投稿で約115万円を得た消防士を減給処分

2022年01月11日 17時56分

社会

動画投稿サイトYouTubeに動画を投稿し、およそ115万円の広告収入を無断で得たことが兼業を禁止した地方公務員法に違反するとして、和歌山市消防局は  北消防署に勤務する33歳の男性消防士長を、減給「10分の1」1か月の懲戒処分にしたと発表しました。また、管理監督者責任で、所属する消防署長を厳重注意としました。

市の消防局によりますと、昨年(2021年)10月、市のホームページに「消防士が動画を投稿している」といった匿名の情報提供があり、市消防局が調査を進めていたところ、男性消防士長が自身の投稿動画であると認めました。

この消防士は、おととし(2019年)12月から去年(2020年)10月にかけて、オンラインゲーム実況動画など314本を自身が開設したYouTubeチャンネルに投稿しました。動画は合わせておよそ227万回再生され、収益は多い月で30万円程度に上りました。

投稿動画は、本人を含め10人程度の特定のグループで心理戦などを楽しむゲームがほとんどで、勤務時間外に投稿していました。

チャンネル登録者数が1000人を超えた去年4月以降に収益が生じ、家族名義の口座を振込先に指定し、動画作成・編集の外注費や家族旅行などに充てたとしています。その後の聞き取りに対し、男性消防士は「家族の口座で登録していたため、問題無いと考えていた。趣味で始めたが、認識が甘かった」などと謝罪しています。

市消防局の西井正治(にしい・しょうじ)消防総務課長は「地方公務員法等の法令遵守について消防局職員に対し文書で通知するなどして、再発防止に向けて取り組みたい」などと話しました。

処分を発表する市消防局の西井消防総務課長ら(和歌山市役所で)

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