2021年倒産状況・件数は過去10年で最少

2022年01月11日 16時05分

社会経済

民間の信用調査機関・東京商工リサーチ和歌山支店によりますと、去年1年間(2021年)に和歌山県内で1000万円以上の負債を抱えて倒産した企業は63件、負債総額は121億9700万円となりました。件数は前の年(2020年)より27件減り、過去10年間で最も少なくなった一方で負債総額は前の年より25億円あまり増えました。

産業別では、サービス業が29件と最も多く、次いで小売業が8件、建設業が7件などとなりました。

原因別でみると、販売不振が56件で最も多く、次いで、その他偶発的原因や、他社倒産の余波などとなっています。

負債額別では、1千万円以上5千万円未満が42件と最も多くなった一方、10億円以上の大型倒産は1件にとどまりましたが、負債額が72億円あまりの大型倒産だったため、年間の負債総額を前の年より25億円あまり押し上げた格好です。また、新型コロナウイルス関連の倒産は8件でした。

東京商工リサーチ和歌山支店は「新型コロナ禍での各種資金支援策が和歌山県でも功を奏し倒産件数の抑制につながった。しかし、新たな変異株や石油製品の高騰、各種商品の値上げが景気回復を遅らせる可能性が高まっていて、業績回復の遅れた企業は過剰債務が重しとなり、中小零細企業では息切れ倒産や経営者の高齢化による諦め倒産などが増える可能性は否定できない」と今後の見通しを示しています。

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