串本・民間小型ロケット打ち上げ開始時期が延期に

2021年12月11日 18時45分

政治社会経済

串本町(くしもとちょう)で整備が進んでいる小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」の地元の協議会が、きょう(11日)臨時の総会を開き、運営会社からロケット打ち上げ開始の時期が、来年(2022年)の年末に延期されることが報告されました。

きょうの臨時総会のもよう(12月11日・ホテル&リゾーツ和歌山串本)

きょう午後1時半から、串本町サンゴ台の「ホテル&リゾーツ和歌山串本」で開かれた臨時の総会には、協議会の会長で和歌山県の下宏(しも・ひろし)副知事や、副会長で串本町の田嶋勝正(たしま・かつまさ)町長と、那智勝浦町(なちかつうらちょう)の堀順一郎(ほり・じゅんいちろう)町長をはじめ、警察や消防、国土交通省、地元の観光関連業の代表らが出席しました。

この中で、運営会社・スペースワンの阿部耕三(あべ・こうぞう)取締役が「カイロス」と呼ばれる全長18メートル、重さおよそ23トンの三段式小型ロケットの打ち上げ開始時期について、新型コロナ禍に伴う物流の停滞でロケットの部品や機材の調達がうまくいかず、試験や準備が想定通りにできないことなどから、当初、来年3月までとしていたのを、来年12月ごろに延期したことを報告し、来年3月に開かれる協議会の通常総会で、改めて見通しについて方針を示すことを明らかにしました。

阿部取締役は「地元や協議会のメンバーをはじめ、楽しみにしていた多くの人たちに申し訳ない」と陳謝したうえで、より一層準備に努める考えを示しました。

またきょうは、スペースポート紀伊の施設の整備状況や、地元の観光・商工関係者らが開発を進めているロケット初打ち上げ関連のお土産品の進ちょく状況なども報告されました。

和歌山県の下副知事

下副知事は「大変残念だが、コロナ禍では致し方ない。今後も引き続き打ち上げ成功に向けて全力で支援する」と述べました。

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