和地方気象台・石井台長「南海トラフとは違う」

2021年12月03日 19時33分

災害・防災社会

きょう(12/3)紀伊水道沖を震源とする地震があり、御坊市で震度5弱を観測するなどしたことについて、和歌山地方気象台の石井嘉司(いしい・よしもり)台長は、「南海トラフ巨大地震とは違う発生メカニズムで規模が小さい」としながらも、あらためて住宅の耐震化や非常持ち出し袋の準備を呼びかけました。

きょう午前9時28分頃、発生したこの地震の震源は紀伊水道で、震源の深さは18キロ、地震の規模を示すマグニチュードは5・4と推定されています。

この地震について、石井台長は、「深さが18キロなので、フィリピン海プレートの上にある陸のプレートが破壊したことによる内陸型の地震で、南海トラフ巨大地震とは違うメカニズム。さらに地震の規模も小さい」として南海トラフ巨大地震の発生する可能性が高まっているとは考えていない」という見方を示しました。

そして、今後について、石井台長は、「この先、1週間程度、特に2~3日間は、同じ規模の地震が発生しやすい。ただ、今回の地震の活動状況は、いまのところ、余震の活動も活発ではないので、早めに終息する可能性はある」と述べました。

その一方で、石井台長は、「1946年の昭和南海地震では、発生する前にも何度も大きな地震が起きていた」と指摘し、「今回の地震の規模は、大きな地震とは言えないが、マグニチュード6クラスの地震が頻発してきたり、マグニチュード7近くの地震が発生すると、南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会が開かれ、必要に応じて、臨時情報が出されることにもなる。今後、30年以内の発生確率が70%から80%とされている南海トラフの地震に備えて、自宅の耐震化や避難用の持ち出し袋の準備、津波が発生した時の避難先の確認など、この機会に自らの災害対応を確認してほしい」と呼びかけました。

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