柿の玉暖簾の季節、串柿づくり最盛期、かつらぎ町
2021年11月14日 17時53分
かつらぎ町北部、和泉(いずみ)山脈の南側斜面に位置する四郷(しごう)地区では、正月の縁起物(えんぎもの)、串柿づくりが最盛期を迎え、農家の軒先や道路わきなどに、串に刺した柿が吊るされ、晩秋から初冬の風物詩、鮮やかな玉暖簾(たまのれん)が揺れる季節となりました。
串柿は、正月に鏡餅(かがみもち)とともに飾られる縁起物で、三種の神器のひとつ、剣(つるぎ)に見立てられます。
かつらぎ町の四郷地区では、400年以上前から串柿づくりが盛んで、農家では、皮をむいた渋柿10個を串に刺し、それを縄で編んで、軒先や道路わきなどに吊るし、和泉山脈を吹き降ろす冷気で乾燥させるとともに、プレス機にかけて、形を整える作業が行われています。住宅事情などに合わせた5個刺しのミニサイズの串柿も作られています。
串柿は、吊るされた当初は、鮮やかな柿色ですが、徐々に水分と渋が抜け、飴色(あめいろ)に変わり、表面に白く糖分が吹き出してくると完成で、来月(12月)中旬以降、京阪神方面など各地へ出荷されます。