【新型コロナ】社経研・県内景況見通し上向きも原油高懸念
2021年11月08日 17時09分
和歌山のシンクタンク・和歌山社会経済研究所が県内の企業に対して行った景気動向調査によりますと、ことし(2021年)10月から12月までの景況の見通しについて、サービス業をのぞくすべての産業で、7月から9月よりも上向くと回答したことがわかりました。
アンケートは9月16日から先月(10月)4日にかけて、県内企業2千社を抽出してインターネットで行われ、およそ3割の593社が回答しました。
この中で、ことし10月から12月までの県内景況の見通しについて「良くなる」と答えた企業から「悪くなる」と答えた企業を引いた割合が、建設業・製造業・商業では、いずれも「良くなる」が上回りました。一方、サービス業は「悪くなる」が多くなりました。
和歌山社会経済研究所では「新型コロナウイルスの感染状況に落ち着きが見られ、小売業や飲食業などでは業況改善への期待が高まっている。ただし、旅館・ホテル業や生活関連サービス業では、依然として先行きへの不安が強く、景況の見通しは下降している」ととらえています。
一方で、社経研は「原油価格の高騰が続いていて、仕入れ価格の上昇への懸念が強く、国内では自動車工業を中心に10月以降も部品供給網の乱れから生産量を調整する動きもみられ、県内製造業への影響が心配される」とも指摘しています。