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【水管橋崩落】本復旧へ財源確保、調査・設計業務へ

2021年10月28日 19時13分

災害・防災社会

和歌山市の紀の川に架かる水道管の橋・水管橋が崩落し、北部地域で大規模な断水が発生した問題で、和歌山市はきょう(10/28)、新たに設けられた厚生労働省の制度を活用して財源を確保し、本復旧に向けた調査・設計業務に着手する考えを示しました。

記者会見で語る尾花市長(2021年10月28日・市役所記者会見室)

これは、和歌山市の尾花正啓(おばな・まさひろ)市長が、きょうの定例記者会見で述べたものです。

この中で、尾花市長は、「厚生労働省の交付金のメニューに『水管橋耐震化等事業』という新たな補助制度が加えられ、今回の本復旧で活用できることになった。これにあわせて総務省の交付税措置も受けられることになり、費用の一部を一般会計から出すことも可能になった。早期復旧に向けて、早く調査・設計業務に着手したい」と述べました。

和歌山市は、補助制度の対象となる事業費をおよそ16億円と見込んでいて、今回の新たな制度の導入で、このうち、あわせておよそ4割を国からの補助で賄えることになります。残りの事業費は、一般会計や水道事業債の起債で対応することになります。

財源確保にメドがついたことを説明する尾花市長

尾花市長は、「本復旧については、落橋した周辺を含むアーチを架け替え、残りの部分を補強するという、依然、示した方法で実施するが、今後、調査・設計業務を進める中で、この方法での本復旧が可能かどうかについても検討する」として、今後、工法の変更で事業費が変動する可能性にも言及しました。

また工期について、尾花市長は、「水管橋の架け替えなどの作業は、陸上に設置したクレーンでは届かないなど、非常に難しい工事だが、6月16日から出水期に入るので、工期も限られている」と述べ、出水期に入るまでに工事を終えたいという考えを示しました。

ところで、和歌山市は、水管橋の崩落事故を受けて、国からの補助が受けられるよう尾花市長が、和歌山県関係の与党の国会議員とともに総務大臣や厚生労働副大臣に陳情してきた経緯があり、きょうの会見で、尾花市長は、「協力してくれた皆さんに感謝したい」と述べました。

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