地域に親しまれ、人気の街角ピアノ
2021年10月17日 16時06分
県内の駅や空港などに設置された街角ピアノ、ストリートピアノが、地域に親しまれ、住民らの演奏の和が広がっています。
これは、駅や空港、観光施設、ショッピングセンターなどに設置された、誰もが自由に弾くことができるピアノで、場所により、駅ピアノや空港ピアノなどとも呼ばれています。
白浜町の南紀白浜空港ビル、1階ロビーには、2007年3月に閉校した白浜町市鹿野(いちかの)の旧川添(かわぞえ)中学校のグランドピアノが、修理、調律を経て、去年(2020年)4月に設置されました。南紀白浜エアポートの岡田信一郎(おかだ・しんいちろう)社長によりますと、最近は、毎日のように弾きに来る人がいるほど、町民に親しまれているということで、中には、ピアノ教室の子どもたちの一行が発表会の予行練習をしに来たり、空港に到着する彼女を演奏で出迎える外国人男性もいるということです。
海南市のJR海南駅構内、海南市物産観光センター前には、おととし(2019年)7月から、アップライトピアノが設置されています。このピアノは、気軽に演奏できる場所を作りたいと考えていた海南市内のエコー楽器社長、栄川光彦(えかわ・みつひこ)さんが、ユー・チューブで知った駅ピアノを、市に提案し、実現させたもので、駅利用者や近隣住民らに親しまれています。栄川さんは、「『置いてくれてありがとう』と言われ、嬉しかった。弾いてくれる限り、置いておきたい」と
話していました。
一方、印南町のJR印南(いなみ)駅には、保育園の統合によって使われなくなったピアノが、隣の切目(きりめ)駅には、住民から寄贈された電子オルガンが、それぞれ、駅舎のリニューアルにあわせて設置され、駅利用の学生らに親しまれています。
また、和歌山市では、片男波(かたおなみ)健康館に、かつて、県民文化会館にあった電子ピアノが置かれ、「万葉ピアノ」の愛称がつけられ、イオンモール和歌山・1階サークルコートには、「紀の国わかやま文化祭2021」の開催を記念し、和歌山市実行委員会によって、今年7月、「きいちゃんピアノ」が設置され、買い物客らに親しまれています。「きいちゃんピアノ」は、来月(11月)末までの期間限定の設置となっています。