マイタイムライン作成 海南市で自主防災組織の研修会
2021年10月12日 18時50分
海南市内の自主防災組織の関係者らを対象にした研修会がこのほど(9/25)開かれ、参加者は、それぞれ風水害の発生時にどのような行動をとるかをまとめたマイタイムラインの作成に取り組みました。
これは、海南市が年に2回、行っている、地域の自主防災組織や自治会の代表を対象にした研修会の一環です。
当初は、6月の開催予定でしたが、台風の接近や、新型コロナウイルスの感染拡大で2度にわたって延期されていました。
通常、この研修会には、海南市全域から200人余りが参加していますが、今回は、津波被害の想定されていない内陸部で、直近5年間に重点地区として訓練が行われていない地域に限定して希望者を募り、自主防災組織の代表や自治会長22人が参加しました。
先月25日に海南市役所3階の会議室で開かれた研修会では、参加者が、自分の住む地域のハザードマップを見て自宅周辺に、風水害や土砂災害の危険性があるかどうかを確認し、台風の接近などによる風水害時に、とるべき行動や事前の備えについて、時系列で考えをまとめ、マイタイムラインを作成しました。
研修会には、海南市に住む5人の防災士も出席し、参加者からの個別の質問に対応したほか、市の職員は、テレビのデータ放送やホームページ、携帯のアプリから、気象庁や和歌山県の出す防災情報を収集する方法などを説明していました。
研修会に参加した海南市岡田地区の妹背隆雄(いもせ・たかお)さん71歳は、「大変参考になりました。川の氾濫で浸水する恐れのある地域に住んでいますが、避難場所が遠いので、いざという時は、自宅近くのマンションに逃げようかと思っています。マイタイムラインという考え方を初めて知ったので、地元に帰って自治会の会議で話をしたい」と話していました。
参加者の中には、ハザードマップで自宅に危険が及ばないことを知り、「どうすればいいのか」と話す人もいて、海南市危機管理課の坂本匡也(さかもと・まさや)課長は、「自宅に被害がなくても、ライフラインが途絶えることもあるので、そうしたことへの備えも整えてほしい」と呼びかけていました。