【断水】一部の高台で続く 飲料水としての使用禁止も継続
2021年10月10日 16時52分
和歌山市の紀の川にかかる送水管の橋が崩落し発生した北部地域での大規模な断水は、きのう(10/9)から順次、解消されていますが、きょう(10/10)正午現在、一部の高台にあるおよそ1000世帯などで、まだ続いています。
和歌山市は、きょう正午から企業局が記者会見し、現在の給水状況を説明しました。
それによりますと、今月3日に送水管の橋が崩落して以降、およそ6万世帯が断水となった和歌山市北部地域のうち、きょう正午現在、家庭への給水ができていないのは、有功(いさお)地区の高台にあるおよそ1000世帯と、水に汚れがあるため自主的に給水タンクに水を入れていない複数のマンションやアパートとなっています。
有功地区の高台では、配水池に水を送るためのポンプに不具合があり、家庭への給水開始が遅れているということで、和歌山市は、全域で断水が解消する時期について、未定としています。
また、濁り水の発生も続くなどしているため、引き続き、飲料水として水を利用できない状況で、市の担当者は、「たとえ透明の水であっても、さらに煮沸したとしても、飲み水としては使用しないでほしい」と話しました。
今後、和歌山市は、鳴滝(なるたき)、加太(かだ)、園部(そのべ)、藤戸(ふじと)、山口(やまぐち)の5つの水系ごとに、目視できれいな水になった時点で水質検査を行い、クリアすれば、飲み水として使用できることを市民に伝えるということです。
給水所については、飲み水として使用できるようになるまで設置する方針で、現在も、ほかの自治体などから応援してもらっている車両を含め180台の給水車が稼働しています。
この断水は、和歌山市の紀の川に架かる南部から北部へ水を送るための唯一の送水管の橋が崩落したため、和歌山市北部のおよそ6万世帯で発生したもので、水道を管理する和歌山市は、今月6日から仮の水道管を設置するための工事を進め、おととい8日の夜に完成させて北部地域の配水池への送水を再開し、きのう午前8時半以降、順次、一般家庭で使用できるようになっています。
仮の送水管を設置している県道の六十谷(むそた)橋では、全面通行止めの通行規制が行われていて、崩落した送水管の橋が本復旧するまで通行できません。