【断水】6日ぶりあす解消へ 「9日午前6時まで蛇口開けないで」
2021年10月08日 21時00分
和歌山市の紀の川にかかる送水管の橋が崩落し、およそ6万世帯が断水している問題で、和歌山市は、あす(10/9)の各家庭への給水開始を前に、市民に対し、「今夜からあす午前6時にかけて蛇口を開かないでほしい」と呼びかけています。
この問題は、和歌山市の南部から北部へ水を送るため紀の川に架かかる「水管橋(すいかんきょう)」と呼ばれる唯一の送水管の橋が、中央部分でおよそ60メートルにわたって崩落し、およそ6万世帯が断水したもので、和歌山市の人口のおよそ3分の1にあたる13万8千人の生活に影響が出ています。
水道を管理する和歌山市は、おととい、今月6日から「水管橋」に並行して紀の川に架かる県道の六十谷橋の車道に、仮の水道管を敷設(ふせつ)する工事を進めた結果、今夜9時半頃に完成する見込みで、その後、加納浄水場から北部地域にある4つの配水池へ水を送る作業が始まることになっています。
そして配水池に十分な水が貯まった時点で、各家庭への供給を始めますが、市民に対し、和歌山市は「給水開始に備えて、今夜中に台所や浴室など、すべての蛇口を閉めるとともに、少しでも早く全域に水を行き渡らせるため、あす午前6時までは蛇口を開けないでほしい」と呼びかけています。
また、給水が開始された直後は、濁り水が出るため、飲み水ではなく、生活用水としてのみ利用することを呼びかけ、水質を検査した上で、飲み水として使用が可能になる場合には、その段階で市民に知らせることなどを説明しました。
さらに、給水直後に利用が集中すると、濁り水の解消が遅れるため、水を使いすぎないよう呼びかけています。
きょう夕方、記者会見した、和歌山市の瀬崎典夫(せざき・のりお)公営企業管理者は、「これまでに経験したことのない大規模な断水で、市民の皆さんには、ご迷惑をおかけしていますが、各家庭への給水に至るまで、蛇口を閉めてもらい、給水が始まった後も、節水にご協力いただきたい」と呼びかけました。
家庭で水を使い始める際の注意点として、和歌山市は、濁り水がなるべく混入しないよう外にある蛇口を開けた後、洗面台で水を流し、その後、キッチン、トイレの順で水を出した上で、最後にお湯を使用できる給湯器の元栓を空けるよう呼びかけています。
一方、現在、設置している給水所については、断水解消の状況をみながら徐々に減らしていくということです。