給水所に学生ボランティア 市民「ありがたい」「心強い」

2021年10月05日 19時01分

災害・防災社会

和歌山市北部地域で発生している大規模断水で和歌山大学の学生が、小学校で行われている給水活動にボランティアとして参加し、活動しています。

学生ボランティアが給水タンクを積み込む

和歌山大学では、今年(2021年)3月に学生と教職員が参加して、災害ボランティアステーション「むすぼら」を立ち上げ、日頃から防災食の試食や避難所運営ゲームなどに取り組んできました。

こうした中、今回の断水できょうとあすの2日間、大学が休校となったため、「むすぼら」の事務局が、すべての学生を対象に希望者を募り、大規模断水に伴う給水活動での水を運ぶボランティアを買って出たものです。

きょうは、16人の学生が、和歌山市栄谷の市立貴志小学校で行われている給水活動に、午後1時から加わり、給水に来る人たちが持つ給水タンクを代わりに持って、車や自宅まで運んでいました。

給水にやって来た住民は「きのうは1時間かかりましたが、きょうは15分程度で水を積み込むことができました」「給水活動が行われている運動場まで車で入っていけないので、ここまで水を運んでもらえてありがたい。心強い」と話していました。

ボランティアに参加した大学生は、「災害関連のボランティアをするのは初めてですが、水を運んで、ありがとう、と言われ、やってよかったなと思いました」「外からのボランティアが入ってこない中で、地元の学生として、動けてよかったです。重そうに水を運ぶお年寄りの手伝いをすることができて少しでも地域の役に立てたかなと思います」と話していました。

ボランティアに参加した学生

「むすぼら」の取り組みとしても、現場での活動は初めてだったということで、事務局を務める和歌山大学災害科学・レジリエンス共創センターの林美由貴(はやし・みゆき)さんは、「何か手伝いましょうかと声をかけることすら勇気がいるので、きょうの経験は、今後に生きてくると思います」と話していました。

和歌山大学の学生ボランティアは、あすも活動します。

ところで、和歌山大学には、防災などの関連で協定を結んでいる自治体のほか、銀行や生命保険会社などから水や給水タンクなどの物資が寄せられていて、大学は、キャンパスまで物資を取りに来るよう学生に呼びかけています。

また、和歌山大学では、今月1日から対面授業が始まったばかりでしたが、きょうとあすの2日間、臨時休校となり、あさって7日からは、1週間にわたってオンライン授業が行われることになっています。

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