和歌山県出身「ゴルゴ13」さいとう・たかをさん死去・84歳

2021年09月29日 16時50分

歴史・文化

「ゴルゴ13(サーティーン)」で有名な和歌山市出身の劇画家、さいとう・たかをさんが、今月(9月)24日、すい臓がんのため亡くなりました。84歳でした。

和歌山県文化表彰の受賞の喜びを語るさいとう・たかをさん(2018年1月19日・和歌山県庁)

さいとう・たかをさんは、1936年(昭和11年)和歌山市生まれで、大阪で育ったのち、1955年(昭和30年)「空気男爵(くうきだんしゃく)」でデビューしました。

その後、東京に拠点を移して、1960年(昭和35年)「さいとう・プロダクション」を設立し、小学館の漫画雑誌「ビッグコミック」で超一流のスナイパー「デューク東郷(とうごう)」の活躍を描いた劇画「ゴルゴ13」が大ヒットとなり、1968年(昭和43年)の連載開始から現在も最長不倒の連載記録を更新し続けていて、2003年に紫綬褒章、2010年には旭日小綬章を綬章し、2018年には、和歌山の文化の向上と発展に特に顕著な業績をあげた人をたたえる、和歌山県文化表彰を受賞しました。

県・文化表彰受賞後、さいとうさんは記者の質問に「43歳の時に、自分の生まれが和歌山とわかり、このような立派な賞を頂いたことで、ようやく自分が和歌山県児(けんじ)と認められた気がします。もしかしたら、デューク東郷は私の姿と重なるのかもしれませんね」と喜びを語っていました。

さいとうさんのプロダクションによりますと、生前から「ゴルゴ13」について「自分抜きでも続けていって欲しい」と希望し、既に分業体制を構築していて、今後は、連載中のビッグコミック編集部とプロダクションのスタッフが協力して連載を続ける方針です。

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