【新型コロナ】県内85人感染、クラスター1例発生

2021年08月25日 19時09分

社会福祉・医療

和歌山県はきょう(8/25)、新型コロナウイルスに感染して県内で入院していた80代の女性1人が死亡し、乳児から90代までの男女85人が、新たに新型コロナウイルスに感染したと発表しました。また、院内感染が判明した病院でクラスターが発生し、感染の広がりを示す指標の1つが、初めてすべての保健所管内で感染爆発の基準を超えました。

記者会見で「節度ある行動」を呼びかける野尻技監(2021年8月25日)

死亡したのは、和歌山市に住む80代の女性で、今月2日、介護サービスの利用中に発熱して救急搬送され、搬送先の病院でPCR検査を受け陽性と判明しました。入院当初から肺炎像があり、酸素投与の治療を受けていましたが、今月19日から急速に悪化し、きょう亡くなりました。亡くなった女性には基礎疾患があり、ワクチンを接種していなかったということです。

一方、県内で新たに感染が確認された85人のうち、新宮保健所管内に住む40代の女性看護師2人と80代の男性は、那智勝浦町にある町立温泉病院で勤務する医療従事者と入院患者で、すでに感染が判明している4人を含む7人の感染を確認したため、県は、県内78例目のクラスターと認定しました。

このほか、きのうまでに認定されたクラスターでも感染者が増えていて、田辺保健所管内で営まれた法要の関連で、1人増えて11人、和歌山市の古梅記念病院の関連で、入院患者と職員あわせて7人増えて33人となっています。

県内のコロナ用病床は560床ですが、古梅記念病院に臨時の病床が18床確保されたため、一時的に病床が増えています。しかし、きょう現在の入院患者は558人と過去最多となっていて、病床使用率は、96・5%となり、こちらもこれまでで最も高くなっています。

このため、入院を待つ無症状や軽症の感染者も出始めていて、県福祉保健部の野尻孝子(のじり・たかこ)技監は、「救急で受診する人が増え、緊急の入院調整を必要とする人も出始める中、いまはなんとか病床をやりくりしながら入院につなげているが、この状態が続くと、その保証はなくなる」と警鐘を鳴らし、「県民の皆さんは、県の医療を守るため、節度ある行動をしてほしい」と呼びかけました。

きょう新たに1人が死亡し、85人の感染が確認されたことで、県内の累計感染者数は、死亡した52人を含めて4218人となりました。

新たに判明した85人の保健所別の内訳は、和歌山市が35人、田辺が17人、岩出が14人、橋本と新宮が4人ずつ、海南が3人、御坊が2人、湯浅が1人で、県外が5人となっています。

直近1週間の人口10万人あたりの感染者数は、県全体が61・7人で、過去最多となり、政府が示す爆発的感染拡大の水準を大きく超えていて、保健所別でも、田辺が80・7人となるなど、8つの保健所管内すべてで、基準となる25人を上回っています。

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