【新型コロナ】和歌山県・妊婦へのワクチン優先接種を市町村に通知
2021年08月23日 19時16分
新型コロナウイルスに感染し自宅療養中だった千葉県柏市(かしわし)の妊娠8か月の30代の女性が、入院先が見つからずに自宅で出産し、その後、赤ちゃんが死亡した事態を受け、和歌山県健康局は、きょう(23日)県内30市町村に、妊婦とその配偶者などが新型コロナウイルスワクチンの接種を希望したら、優先的に受けられるようにするよう、通知を出しました。
県・健康局では、若い世代の感染が拡大していることや、今回の柏市の事態を重く見て、きょう、健康局長を務める福祉保健部・野尻孝子(のじり・たかこ)技監の名義で、県内30市町村のワクチン接種担当責任者に妊婦やその配偶者などからワクチン接種の希望があった場合は、優先的に接種するよう環境を整備するよう求める通知を出しました。
通知では、具体的な優先接種の方法として、市町村が行う集団接種会場に妊婦などの接種枠を追加することや、接種会場で生じたキャンセル枠に妊婦などを優先して登録することなどを示しています。
野尻技監は「妊娠後期の妊婦が万一感染すると、重症化リスクが高くなると言われていて、若い世代の感染も拡大していることから、現在、母子手帳を持っている妊婦やその配偶者らからワクチン接種の希望があれば、優先的に接種出来るよう配慮して欲しい」と話しています。
和歌山県内では、妊婦の感染者が第五波に入って急増していて、第五波以前に確認されていた3人の4倍以上にあたる13人の妊婦の感染が確認されています。このうち30代の1人は、新型コロナウイルスに感染して入院治療中に出産しましたが、子どもへの感染はなく、母子ともに健康だということです。