【新型コロナ】県内90人感染、過去最多更新

2021年08月20日 19時03分

社会福祉・医療

和歌山県はきょう(8/20)、県内で新たに90人が、新型コロナウイルスに感染したと発表し、2日連続で最多を更新しました。入院していた1人が死亡して、県内の死者数が51人となったほか、入院患者の数も過去最多で、新たなクラスターが2例発生しました。

死亡したのは、和歌山市に住む90代の女性で、今月(8月)13日に基礎疾患の治療のため事前の検査を受けた際、陽性が判明し、入院後、肺炎が確認され治療を受けていましたが、きのう重篤の状態となり、きょう新型コロナウイルス感染症のため、亡くなりました。この女性は、ワクチンを2回、接種していたということです。県内で新型コロナウイルスの感染が確認され死亡した人は、これで51人となりました。

また、きょう新たに県内で感染が確認されたのは、就学前の幼児から100歳以上までの男女90人で、きのうの84人を上回り、2日連続で過去最多を更新しました。

このうち、田辺保健所管内に住む20代と30代の男性あわせて3人は、田辺市のカラオケ設備のある飲食店「NEXT DOOR」の従業員と利用客で、これまでに感染が判明した利用客7人と従業員1人を含めてあわせて11人が感染したため、県は、この店を県内73例目のクラスターと認定しました。

また、きのう院内感染が判明した和歌山市の了生会(りょうせいかい)古梅(こばい)記念病院では、看護師と薬剤師あわせて5人と、40代から100歳以上の入院患者13人の感染が新たにわかり、県は、この病院を県内74例目のクラスターと認定しました。このクラスター関連の感染者数は、現在、22人となっています。

直近1週間の人口10万人あたりの感染者数は、県全体が47・4人となり、過去最多だったきのうをさらに上回り、政府が示す爆発的感染拡大の水準を大きく超えています。

さらに、きょう現在、入院しているのは425人で、きのうの386人を上回って過去最多となり、きょうから35床増えた県内のコロナ用病床550床の使用率は、77・3%となっています。

酸素投与が必要な重症者は16人で、ICU・集中治療室で人工呼吸器を装着している1人を含め、重篤な患者が2人となっています。

県福祉保健部の野尻孝子(のじり・たかこ)技監は、「和歌山県としては、危機的な患者数。濃厚接触者ではない新規の感染者がまだ多いので、今後も感染者数の最多更新はあり得る。田辺市の飲食店のようなクラスターが発生すると、危機的な状況になってしまう重大な局面。皆さんの協力が得られない限り右肩上がりの上昇は止められない。集団での飲食やスポーツは、いまはやめていただきたい」と強い口調で呼びかけました。

記者会見する野尻技監(2021年8月20日・県庁記者会見室)

病床数について、県は、今後、さらに増やす方針で、感染の急拡大がさらに続く場合は、症状が軽くなった入院患者を宿泊施設へ移して治療できる環境を整えることも検討しています。

きょう新たに90人の感染が確認されたことで、県内の累計感染者数は、死亡した51人を含めて3822人となりました。

新たに判明した90人の保健所別の内訳は、和歌山市が44人、田辺が17人、岩出が7人、橋本、湯浅、新宮が4人ずつ、海南と御坊が3人ずつで、県外が4人となっています。

なお、これまでに感染が確認された人のうち、新たに63人が変異ウイルスの感染とわかり、県内で確認された変異ウイルスの感染者数は、1776人となりました。

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