【新型コロナ】 県内84人感染、過去最多を大幅更新

2021年08月19日 19時37分

社会福祉・医療

和歌山県はきょう(8/19)、過去最多を大幅に上回る84人が、県内で新たに新型コロナウイルスに感染したと発表しました。入院患者も過去最多となったほか、クラスターと院内感染の事例も発生し、県は「大事な局面」としてあらためて感染防止対策の徹底を呼びかけています。

記者会見する野尻技監(2021年8月19日・県庁記者会見室で)

きょう新たに県内で感染が確認されたのは、就学前の幼児から90代までの男女84人で、これまでの最多だった67人を大幅に上回りました。

このうち、三重県と大阪府に住む10代と20代の学生あわせて4人は、海南市にあるドライビング・スクールかいなんの合宿免許コースに参加していて、別の県外の学生1人と、1人の職員を含めてあわせて6人が感染したため、県は、この自動車教習所を県内72例目のクラスターと認定しました。

県によりますと、自動車教習所では、サーモカメラやアクリル板の設置など、積極的な感染対策が施されていたということで、県は、職員や合宿参加者、教習所に通っていた人など、およそ180人の検査を進めています。

また、和歌山市の了生会(りょうせいかい)古梅(こばい)記念病院では、医師と看護師、それに入院患者2人のあわせて4人の感染が判明し、県は、院内感染が発生したとして病院名を公表しました。この病院では、きょうから外来診療をやめるとともに、新規入院の受け入れを停止しています。

直近1週間の人口10万人あたりの感染者数は、県全体が42・5人となり、過去最多だったきのうをさらに上回り、政府が示す爆発的感染拡大の水準を大きく超えています。

さらに、きょう現在、入院しているのは386人で、4月25日の385人を超えてこれまでで最多となり、県内のコロナ用病床515床の使用率は、75%ちょうどとなっています。

酸素投与が必要な重症者は17人に増え、ICU・集中治療室で人工呼吸器を装着している1人を含めて重篤な患者が3人となっています。

県福祉保健部の野尻孝子(のじり・たかこ)技監は、「危機感を持っている。この状態が続くと、和歌山県の保健医療行政も厳しい状況になってくる。いまは、陽性者の囲い込みに全力を挙げているが、多数になってくると、厳しい。病床も増やす予定にしているが、かなり厳しい状態で、重症者が増えれば、さらに医療機関の負担が増す。

地域の医療や、自分と周りの人の健康を守るためにも大事な局面。感染予防対策の徹底をお願いしたい」と呼びかけました。

きょう新たに84人の感染が確認されたことで、県内の累計感染者数は、死亡した50人を含めて3732人となりました。

新たに判明した84人の保健所別の内訳は、和歌山市が27人、御坊が13人、田辺が10人、湯浅が7人、岩出が6人、橋本が4人、新宮が3人、海南が2人で、県外は12人です。県外の内訳は、大阪府が8人、三重県が2人、兵庫と東京が1人ずつとなっています。

なお、これまでに感染が確認された人のうち、新たに65人が変異ウイルスの感染とわかり、県内で確認された変異ウイルスの感染者数は、1713人となりました。

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