太地町でイルカ漁前に警備訓練
2021年08月19日 19時32分
イルカなど小型鯨類の追い込み漁が来月(9月)始まるのを前に、神戸の第5管区海上保安本部などが、19日、太地町(たいじちょう)の畠尻湾(はたけじりわん)で、反捕鯨団体による妨害行為を想定した警備訓練を行いました。
訓練は、畠尻湾で出漁中の漁船を、反捕鯨団体の活動家がゴムボートで妨害したとの想定で行われ、海上保安官や和歌山県警察本部の警察官らおよそ40人が参加しました。
訓練では、海上保安本部のゴムボートが逃走する活動家役のボートを追い詰め、海上保安官が乗り込んで取り押さえました。また、ドローンで漁の様子を撮影する活動家を退去させる訓練も行われました。
訓練を視察した太地町漁業協同組合の脊古輝人(せこ・てると)組合長は「毎年訓練が行われ、ことし(2021年)で11回目となりますが、大変有難い。お陰で追い込み漁が出来ます」と話していました。
また、太地町の三軒一高(さんげん・かずたか)町長は「警備の無い頃は出漁が思うように出来ず非常に厳しい状況だったが、海上保安庁や和歌山県警のおかげで安心して漁が出来るようになった。古式捕鯨発祥のまち・太地の産業を守るため、漁民を守ってもらえて本当に有難い」と話していました。