熊野本宮大社で明治から平成の水害パネル展
2021年08月12日 16時50分
明治から平成にかけて紀伊半島で発生した大規模な水害を伝えるパネル展示が、あす(13日)から、田辺市本宮町(ほんぐうちょう)の世界遺産・熊野本宮大社で開かれます。
これは、1889年(明治22年)8月、奈良県から和歌山県にかけての吉野・熊野地方に大規模な土砂災害をもたらし、当時、熊野川の川原に位置した熊野本宮大社の社殿を押し流した、十津川(とつかわ)大水害や、和歌山県で死者・行方不明者あわせて61人を出した、2011年9月の紀伊半島大水害など、繰り返し豪雨災害に見舞われた歴史を振り返り、改めて、これらを教訓にしてもらおうと、熊野本宮大社が地元の観光協会と商工会の後援で主催するパネル展です。
展示では、十津川大水害や紀伊半島大水害を伝える当時の新聞記事や写真、地図などのほか、絵はがきや日記といった当時の様子を書き残した記録など、貴重な史料がパネルで展示されます。
熊野本宮大社の九鬼家隆(くき・いえたか)宮司は「紀伊半島大水害から間もなく10年となり、もう一度水害の記憶をたどることで、災害に備える意識を高めてもらうとともに、生きる力を感じて欲しい」と話しています。
このパネル展「過去・現在・未来『蘇(よみがえり)』-生きる原動力-」は、あす(13日)から来月(9月)5日まで、田辺市本宮町の熊野本宮大社・瑞凰殿(ずいほうでん)で開かれます。入場は無料です。