和歌山県と和歌山市が誘致を進めているカジノを含む統合型リゾート・ＩＲの優先権者に、カナダのクレアベスト・グループの日本法人「クレアベストニームベンチャーズ」が選定されたことを受け、誘致に反対する市民団体「ストップ！カジノ和歌山の会」は、このほど（６日）県と市、県議会、市議会に改めてカジノ誘致に反対する声明を提出しました。

和歌山市の和歌山マリーナシティへのカジノ誘致をめぐっては、クレアベストと、マカオのサンシティグループホールディングスジャパンの２者が参入を表明していましたが、ことし（２０２１年）５月１２日付けでサンシティが撤退し、その後、県の選定委員会で協議を経て、先月（７月）２０日にクレアベストが優先権者に選定されました。

ストップ！カジノ和歌山の会では、撤退したサンシティグループに資金洗浄に関わった疑いが浮かび上がったことや、クレアベストもＩＲ施設を経営した実績が無く、共同事業体を組むとしている他の２つの事業者も不透明などと指摘するとともに「県の選定委員会はサンシティの資金洗浄疑惑が浮上した時点で選定から外すべきなのに、これを黙認し高評価を与えた。選定委員会は機能していない」と批判しました。

会では「自治体が負けた人の不幸で成り立つＩＲ事業から収益を得るのは反社会的行政だ。住民の福祉増進を本旨(ほんし)とする自治体が、ギャンブルに和歌山の未来を託すのは恥ずべき事だ」と強く訴えています。