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障害者向けフリーペーパー創刊 発行元NPO・市長に報告

2021年08月06日 18時34分

社会福祉・医療

障害者が役立つ情報を掲載したフリーペーパーがこのほど和歌山市で創刊され、発刊したNPOの代表らがきのう(8/5)、創刊の報告と要望のため、和歌山市の市長室を訪れました。

フリーペーパーに目を通す尾花市長(左・中央)

これは、和歌山市北出島でデイサービス施設「やすらぎの家」を運営しているNPO法人「みんなで,はーとtoわん」が、障害のある人の生活に役立つ情報を届けようと発行したものです。

フリーペーパーの創刊号では、障害者にやさしい施設として、和歌山市木広町の和歌山市ふれ愛センターが紹介され、施設内の軽食堂ハートフルのおすすめメニューも掲載されています。また、障害者が安心できるお店として、和歌山市にあるローソン西高松一丁目店などのコンビニエンスストアが紹介されているほか、サポートリーダーとして、フリーペーパーの取材も担当している落語家の桂枝曾丸(かつら・しそまる)さん執筆の防災コーナーもあります。

フリーペーパー(紙面の一部)

この障害者向けのフリーペーパーを創刊したNPO法人「みんなで,はーとtoわん」の北山尋唯(きたやま・ひろただ)理事長ら3人がきのう(8/5)、和歌山市役所を訪れ、尾花正啓(おばな・まさひろ)市長に創刊号を手渡し、設置場所や、障害者の集える場所の確保などを要望しました。

尾花市長に説明する北山さん(右端)ら

北山理事長とともに尾花市長のもとを訪れた枝曾丸さんは、「コロナ禍で巣ごもりして孤独感にかられている障害のある人たちに、少しでも役立ててもられれば、という思いで作りました。障害のある人の意見を100%取り入れたので、バリアフリーのため、和歌山市にどのような工夫が施されているかを感じ取ってもらいたい」と話し、編集長を務める障害のある遠藤玲子(えんどう・れいこ)さんは、「障害のある人もない人も、いろんな人が楽しく、豊かに暮らすための力になれればうれしい」と話しました。

また、北山理事長は、要望の趣旨について、「今回は、身体障害者が気楽に集まれる場所を提供してほしい、このフリーペーパーを、障害者と健常者をつなぐような場所においてほしい、障害者に簡単な仕事を紹介してほしい、などの要望を申し入れました。フリーペーパーの発刊を通じて、編集長のパソコンのスキルが高いことを私が初めて知ったように、障害のある人にも、必ず眠っている能力があると思うので、その力を出し切れるようにしたい」と話しました。

フリーペーパー創刊の報告と要望を受けた尾花市長は、「このフリーペーパーには、障害者の身近な情報が掲載されていて、生活の役に立つと思うので、和歌山市でもできるだけ協力して、多くの人の目につくところに配置していきたい」と話し、要望事項の一つ、気軽に集まれるような場所については、「いまでも存在しているが、PR不足のところもある。いろんな意見を聞いて、そうした場所を提供していきたい」と話していました。

今後、この障害者向けのフリーペーパーは、年に4回、発行される予定で、次回は、10月に和歌山市民図書館を障害者の視点で特集して紹介するということです。

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