海中転落者を救助した海南郵便局員に感謝状
2021年08月06日 19時07分
先月(7月)15日、海南市下津町(しもつちょう)の塩津(しおつ)漁港で、漁船に乗り込もうとして海に転落した男性を海から引き上げて救助したとして、海南海上保安署と海南市消防本部は、きょう(6日)海南郵便局員の男性に人命救助の感謝状を贈呈しました。
感謝状が贈られたのは、湯浅町(ゆあさちょう)在住で海南郵便局員の小川卓哉(おがわ・たくや)さん38歳です。
小川さんは、先月15日の午後3時ごろ、塩津漁港付近での配達業務を終え、海南郵便局に戻ろうとしていたところ、救助を求める人の声を聞き、漁港に駆けつけました。
漁港では、刺し網漁に出掛けるため係留中の自分の漁船に乗り込もうとしていた80代の漁師の男性が誤って海に転落し、救助を求めていました。小川さんは、もうひとりの男性と協力して、海に落ちた漁師の手を掴んで陸に引き上げ119番通報し、無事救助しました。漁師の男性はライフジャケット未着用でした。
けさ、海南郵便局で、海南海上保安署の上田浩一(うえだ・こういち)署長と海南市消防本部の竹田正樹(たけだ・まさき)消防長から感謝状を受け取った小川さんは「人として当たり前の事をしただけです。救助した方が無事で本当に良かったです」と話していました。
海南海上保安署の上田署長は、改めてライフジャケット着用の徹底を訴えた上で「海のレジャーに出掛ける際には、天候や体調を確認して欲しい。万が一、転落などの事故が起きたら、すぐに118番や119番、110番といった番号に緊急通報をしてもらいたい」と呼びかけました。
海南市消防本部の竹田消防長は「命の安全が第一なので、けして無理はしないで欲しい。たとえ救助活動が出来なくても、消防への迅速な通報が人命救助に繋がるので、海南郵便局の皆さんには引き続き協力をお願いしたい」と話しています。
なお、海南海上保安部では、小川さんと救助を行ったもうひとりの男性を探しています。