害虫「クビアカツヤカミキリ」の被害が増加
2021年07月29日 11時52分
モモやウメ、サクラなどの樹木を食い荒らす特定外来生物の害虫「クビアカツヤカミキリ」の被害が紀北地域を中心に広がっているとして、和歌山県では注意を呼びかけるとともに、駆除に全力を挙げています。
クビアカツヤカミキリは、中国やロシア、ベトナム北部などに生息し、モモやウメ、サクラなどの樹木を食い荒らして枯らしてしまう害虫です。2012年に愛知県で初めて確認されたあと、2018年に環境省が特定外来生物に指定し、2019年には和歌山県でも見つかりました。繁殖力が大変強いのが特徴で、1匹のメスが100個から300個の卵を産み付けます。
県・農業環境・鳥獣害対策室などによりますと、今月(7月)に入って、和歌山市で県内で初めてとなるサクラの樹木への被害と、スモモとウメの樹木への被害が確認され、クビアカツヤカミキリの成虫や、フンなどの固まりが見つかったほか、岩出市でも初めてウメに被害が見つかりました。
さらに、既に被害が見つかっている、かつらぎ町と橋本市では、スモモやモモ、ウメの樹木の被害が増加していることがわかりました。
とくにかつらぎ町では、今月(7月)20日の時点でスモモの被害が179本、モモが105本、ウメが27本にのぼっていて、県では「いまは紀北が中心だが、ウメの樹木が多い紀南への被害拡大が懸念される」と話し、県民に引き続き情報提供を呼びかけるとともに、早期発見と駆除に全力を挙げています。