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新宮市の大前屋旅館が国の登録有形文化財に

2021年07月16日 18時01分

歴史・文化

国の文化審議会は、きょう(16日)開いた分科会で、新宮市の大前屋旅館(おおまえやりょかん)を、あらたに国の登録有形文化財に登録するよう、萩生田文部科学大臣に答申しました。

大前屋旅館外観・北面(写真提供・新宮市教育委員会)

大前屋旅館は、1903年(明治36年)に、新宮市南部の三輪崎(みわさき)漁港近くに建てられた木造二階建ての旅館です。

入母屋造(いりもやづくり)の瓦葺き(かわらぶき)、二階には出桁造(だしげたづくり)の軒や、高欄(こうらん)付きの連続する腰高窓(こしだかまど)が設けられた開放的な造りが特徴です。

内部には一階・二階ともに中廊下があり、廊下を挟んだ双方に客室が連なっていて、建物に面した北側の通りや、反対側・南側の海が良く眺められるよう、配慮されています。

1989年ごろまで旅館として営業したあとは、住宅として使用され、同じ通り沿いにある、登録有形文化財の三輪崎青年会館と並んで地域の歴史的景観の形成に寄与し、親しまれていることが高く評価されました。

これで、県内で国の登録有形文化財に指定された建造物は109か所、301件となります。このあと手続きを経て、後日、官報で正式に登録が告示されます。

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