万博関連の情報<発信:和歌山県>

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「夢と希望を持って」 人工股関節の聖火ランナー語る

2021年07月12日 20時21分

イベントスポーツ社会

人工股関節の手術を受けながらも東京オリンピックの聖火ランナーとして和歌山県内を走った児童相談所勤務の65歳の男性がきのう(7/11)、和歌山市で講演し、「夢と希望を持とう」とメッセージを贈りました。

トーチを掲げて聖火リレーの走りを再現する山本さん

この講演会は、和歌山市BBS会が、社会を明るくする運動の一環として主催したものです。

講演したのは、和歌山県子ども・女性・障害者相談センターで、虐待を受けるなどした子どもの一時保護を担当する山本哲生(やまもと・てつお)さん65歳です。

講演会の様子(2021年7月11日・和歌山県立博物館2階・研修室で)

山本さんは、大学で福祉を学んだあと、県職員として、子どもの自立を支援する県立仙渓(せんけい)学園や児童相談所の機能がある、県子ども・女性・障害者相談センターで勤務してきました。

センターで再任用の職員として勤務していた2017年、突発性の難病を発症し、翌年、人工股関節の手術を受けた山本さんは、夢と希望を持つことの大切さを子どもたちに示そうと、聖火ランナーの論文募集に応じて選ばれ、ことし(2021年)4月10日に岩出市にある県植物公園緑花センター前の200メートルをおよそ2分間で走りました。

きのう午後、和歌山市の県立博物館2階の研修室で開かれた講演会で、山本さんは、「懸命にリハビリする中で聖火リレーの開催が1年延期となり、あと1年、脚がもつだろうかと不安になりましたが、あきらめずにトレーニングを重ねてきました。あっという間の2分間でしたが、まったく知らない人も応援してくれてマスクの下の笑顔が見えてうれしかった。『夢と希望を持て』と言い続けてきて身をもって示すことができた」と語りました。

講演する山本さん

講演のあと、子どもたちから『じいじ』と呼ばれている山本さんは、「一保護されている子どもたちなので、会場に見に来ることはできませんでしたが、後日、動画を見せてトーチを持たせてあげると、『きれいやなあ』などと話していました。子どもたちには、『じいじも、希望を持って乗り越えてきたから、ここにトーチがある。みんなも、ただ夢を持つだけでなく、高校進学が夢なら、進学するにはどうすればいいかを考えて』と話しましたが、その後、子どもたちの学習意欲が高まっていたので、伝わっていると思う」と話していました。

参加者と一緒に写真に納まる山本さん(中央)

山本さんの講演会のあと、参加したおよそ20人が、トーチを手に、写真に納まるなどしていました。

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