和歌山市戦没者戦死者合同追悼式
2021年07月09日 21時12分
1945年(昭和20年)7月9日の和歌山大空襲から76年を迎えたきょう(9日)和歌山市主催の戦没者戦死者合同追悼式が営まれました。
第二次世界大戦では、和歌山市の出身者8千人あまりが戦死したほか、和歌山大空襲ではアメリカ軍による爆撃で1400人あまりが亡くなりました。
和歌山市では毎年この時期に合同追悼式を開いていますが、去年(2020年)は新型コロナウイルスの感染拡大で中止となり、2年ぶりに開かれたことし(2021年)は、一般市民の参列は見合わせ、役員や関係者およそ60人のみが参列する形式で行われました。
きょう午前、和歌山市あいあいセンターで行われた式では、はじめに全員で黙とうを捧げ、和歌山市の尾花正啓(おばな・まさひろ)市長が「戦争経験者の痛切な思いを胸に、戦争の悲惨さと平和の尊さを風化させず、次の世代に繋ぐことが私たちの責務だ」と式辞を述べました。
続いて、和歌山市遺族連合会の伊藤泰典(いとう・やすのり)会長代行が「戦後76年が経ち、当時の状況を知る人も減ってしまったが、私たちは二度と過ちを繰り返すことなく、あのいたましい戦争の苦しみや遺族の悲しみを次の世代に語り継がねばならない」と述べました。
また、和歌山市戦災遺族会の田中誠三(たなか・せいぞう)理事長は「いま私たちが享受(きょうじゅ)している平和と繁栄は、かけがえのない命を捧げられた皆様の貴い犠牲の上に築かれたもので、それを片時も忘れることはない」と語りました。
きょうの式典では、和歌山市立伏虎(ふっこ)義務教育学校の児童らが折った千羽鶴が奉納されたほか、会場に隣接する会議室では、大空襲後の和歌山市中心部の様子を撮影した写真パネルの展示も行われました。