熱海の土石流受け和歌山県でも総点検実施へ

2021年07月07日 18時25分

政治災害・防災

今月(7月)3日に静岡県熱海市(あたみし)で発生した大規模な土石流災害を受け、和歌山県は、県内で土石流災害の発生する可能性がある区域を対象に、総点検を行うことになりました。

定例記者会見での仁坂知事(7月7日・和歌山県庁)

県では、県内の土砂災害警戒区域などのうち、過去、比較的規模の大きな盛り土を行ったところを中心に、総点検を行います。

仁坂吉伸(にさか・よしのぶ)知事は「今回の大雨で紀伊半島は2番目に降水量が多かった。10年前(2011年)の紀伊半島大水害のようになったら、県内全域で熱海のようになる危険性があった」と話し、市町村などと連携して総点検を急ぐとともに、県民にも危険なところがあれば情報を提供するよう求めました。

県では、国や市町村の協力を得ながら、総点検を行うところを抽出し、盛り土の申請内容や現地での調査を行って安定性を評価する方針ですが、県内の土砂災害警戒区域のうち、土石流が懸念されているところはおよそ5500か所、急な傾斜の崩壊が懸念されているところはおよそ1万5000か所あるほか、それらの地点と土地開発などの整備に関するデータとのすりあわせや、過去に撮影された航空写真との比較など、膨大な作業が予想されるため、県では、総点検の完了する時期については「まだ示すことが出来ない」としています。

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