GORYO・KATARIBE 過去最多でスタート
2021年07月01日 14時48分
1854年の安政の大地震で、紀州広村、現在の広川町が津波に襲われた際、稲わらに火をつけて村人を高台に誘導したとされる偉人、濱口梧陵(はまぐち・ごりょう)を学ぶ地元の小学生を対象にした今年度の講座が、先月(6月)26日、開講し、過去最多の人数が参加しました。
これは、次の世代を担う子どもたちに濱口梧陵の功績を伝えていこうと、広川町教育委員会が、町内の小学5年と6年の児童を対象に、2018年から開いているもので、地元の語り部が指導にあたっています。
先月26日の午前9時から広川町の町民会館で開かれた開講式では、主催する町教育委員会の松林章(まつばやし・あきら)教育長が挨拶し、「将来、社会人になって町外へ出て、出身地を聞かれたときに、胸を張って答えられるよう、濱口梧陵先生だけでなく、広川町のことを勉強してください」と呼びかけました。
今年度は、これまでで最多の15人が受講していて、開講式には、全員が出席し、担任の佐々木博子(ささき・ひろこ)さんから来年1月に行われる発表会までのスケジュールなどについて説明を受けていました。
今回、初めて受講する広小学校5年の狗巻結愛(いぬまき・ゆうあ)さんと大野紗彩(おおの・さあや)さんは、「これまで授業でしか学んだことがなかったので、梧陵さんが何をやりたかったのか勉強したい」「梧陵さんのことを勉強して、みんなにわかりやすく説明できるようになりたい」などと話していました。
指導にあたる広川町日本遺産ガイドの会の熊野亨(くまの・とおる)会長は、「今年は初めて参加してくれる子が多いので、梧陵さんのことを深く知ってもらい、広川町に誇りをもって巣立ってほしい」と話しました。
「GORYO・KATARIBE・ジュニア」の講座は、来年1月まで12回にわたって開かれ、参加者は、濱口梧陵の生涯や功績などに加えて広川町の歴史なども学び、最後にグループごとの発表にのぞむことになっています。