不当解雇の和解金未払い・和歌山南陵高校講師が学校法人に抗議
2021年06月18日 19時13分
日高川町(ひだかがわちょう)の私立・和歌山南陵(なんりょう)高校を不当に解雇されたとして、学校法人南陵学園に解雇の無効を訴えて勝訴した常勤講師の男性が、その後、和解が成立したにもかかわらず、学園側が期限までに和解金を支払わないとして、改めて、抗議することを表明しました。
この男性は、和歌山南陵高校の常勤講師で野球部の部長として勤務していましたが、開校直前に自宅待機を命じられたあと、解雇されました。
男性は、和歌山地方裁判所に解雇の無効を求めて学校法人南陵学園を提訴し、去年12月、全面的に勝訴しました。
学園側は大阪高等裁判所に控訴しましたが、その後、和解に向けた協議に移行し、ことし4月、金銭による和解が成立しました。ところが、学園側は和解金の支払期限の先月末(5月)までに支払わず、現在に至っているということです。
男性は、きょう、支援団体の県・地方労働組合評議会のメンバーらと県庁で記者会見し、改めて学園側に抗議を表明するとともに、今後、早期解決を求めて和歌山南陵高校に申し入れを行う方針を示しました。
県地評は「今後はやむを得ず、法人資産差し押さえの手続きに入らざるを得ない。合意した和解条項を一方的に守らない学園側にすべての責任がある」と話しています。
一方、学校法人南陵学園は「弁護士に一任している」とコメントしています。