史跡和歌山城・扇の芝の一部追加指定へ

2021年06月18日 19時12分

歴史・文化

国の文化審議会は、きょう(18日)開いた文化財分科会で、和歌山市の史跡和歌山城に、あらたに「扇の芝(おうぎのしば)」の一部を追加指定するよう、萩生田光一(はぎうだ・こういち)文部科学大臣に答申しました。

扇の芝跡地の遠景(※和歌山市提供)

今回、追加指定されるのは、和歌山城の南西に位置した芝地「扇の芝」の跡地305平方メートルあまりです。

この場所には堀がなかったことから、見通しを確保し、有事の際に敵の動きを察知できるよう、大きな空き地を設けたと考えられるほか、江戸末期の弘化(こうか)3年・1846年に落雷で消失した和歌山城の天守を4年後の嘉永(かえい)3年・1850年に再建する際に「御普請所(ごふしんじょ)」として利用されるなど和歌山城と一体性が強く、「紀伊国名所図会(きいのくに・めいしょずえ)」にも描かれています。

扇の芝の追加指定はこれで4回目となりますが、これにより県内の国指定史跡の件数は変わらず、30件となります。

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