陸奥宗光との書簡初公開! 和市立博物館で展示中

2021年06月11日 20時29分

イベント政治歴史・文化

幕末から明治にかけて活躍した和歌山市出身の政治家、陸奥宗光(むつ・むねみつ)を支えた和歌山ゆかりの人たちに関わる初公開の書簡が和歌山市立博物館で展示されています。

和歌山市立博物館1階のコーナー展示「陸奥宗光と和歌山」

これは、和歌山市の岡公園に陸奥宗光像が設置されて今年で50周年となるのにあわせて、和歌山市立博物館で所蔵している資料12点を展示することにしたもので、初公開の書簡も含まれています。

陸奥宗光は、不平等条約の改正を実現した外務大臣として広く知られていますが、大臣に就任する14年前の1878年、自由民権運動の中心だった高知県の立志社による政府転覆計画に関わったとして逮捕され、4年半にわたって獄中生活を送りました。

今回の展示では、その獄中生活の期間中、陸奥を支えた由良町出身で日本で初めて二階建て馬車を走らせた事業家、由良守応(ゆら・もりまさ)に宛てた同じ支援者からの書簡などが初めて展示されているほか、陸奥が、逮捕される瞬間を『ただいま警部両人参り』と表現し、家族を託すため、ともに和歌山藩の改革を断行した津田出(つだ・いずる)に宛てて記した書簡も展示されています。

和歌山市立博物館の佐藤顕(さとう・あきら)学芸員は、「陸奥は、不遇な少年時代を過ごしたので、和歌山を嫌っているように語られがちですが、和歌山出身の人たちがいなければ、活躍できなかったし、そのことを本人も自覚していたことがわかる資料なので、是非、観に来てほしい」と話しています。

展示品を示す佐藤学芸員

和歌山市立博物館のコーナー展示「陸奥宗光と和歌山」は、8月1日まで開かれています。

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