「結婚するなら有田市で」 結婚・子育て経済支援好評

2021年06月07日 19時55分

社会福祉・医療経済

有田市は、「結婚するなら有田市で」を掲げ、市民の結婚から子育てまでを経済的に支援する新たな事業「Marry You(マリー・ユー)」をこの春からスタートさせ、好評を集めています。

この事業は、これから有田市で結婚して妊娠・出産し、子育てしていこうという市民を対象に、有田市が今年4月から行っているもので、結婚の際には、新婚世帯の住居の新築や家賃、引っ越し代などとして、最大30万円が支給されます。

また、妊娠・出産にあたっては、子どもの一時預かりや家事の援助、ベビーマッサージなどに使えるスマイルチケットが妊娠したら2万円分、出産したら3万円分それぞれ配布されます。

また、1人目の子どもには10万円、2人目には30万円、3人目には50万円がそれぞれ給付されるほか、小中学校の入学時には、10万円が給付されます。

また、有田市では、今年度から、医療費が無料となる年齢を中学卒業から高校卒業まで拡充しています。

有田市によりますと、婚姻届けや出生届けを提出した際、事業の説明を受けて申請するケースが多く、これまでに妊娠・出産時のチケット支援が16件、出産祝いが14件、新婚生活のスタートを支援する結婚祝いは5件となっています。また、小中学校の入学祝は、対象者全員が申請しているということです。

有田市野でミカン農家を営む江川将太(えかわ・しょうた)さん35歳と、6年前に和歌山市から嫁いできた妻の茉実(まみ)さん35歳は、この事業のスタート後、5月に次女が誕生したため、第二子誕生を祝う30万円と3万円分のスマイルチケットを受け取ました。

江川さんご夫妻(左:茉実さん 右:将太さん)

江川さん夫妻は、「有田市全体で長くいろんなサポートをしてもらえるので、安心して暮らせてうれしいです。コロナの時代で、心配なことも多いですが、子どもの医療費無料など、後押ししてもらえるので3人目の出産も考えたい」「この事業が呼び水となり、若い人が有田市に来て、ミカン農家が盛り上がれば」と話していました。

有田市の望月良男(もちづき・よしお)市長は、「直接給付となるこの事業をどのように実現するか、議論を重ねてきました。一番の思いは、これまで家庭が担ってきた子育てを社会全体で受け止められるまちにしたいということ。この事業を通じて、有田市全体が応援していることを感じてもらい、結婚や出産の後押しになれば」と話しています。

「Marry You」の事業には、有田市在住の若者を対象に、29歳になるまで奨学金返済の半額をサポートし続けるメニューも含まれています。

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