海南市下津町でびわの出荷ピーク
2021年06月07日 19時54分
日本農業遺産に認定された海南市下津町(しもつちょう)の仁義(にんぎ)地区では、急傾斜地を活かして栽培されたびわの出荷が最盛期を迎えています。
仁義地区ではおよそ130件の農家が主力の「茂木(もぎ)びわ」や「田中びわ」などを生産し、主に京阪神や関東・東北などの市場へこの時期出荷しています。
急傾斜地で水はけの良い地の利を活かして栽培されたびわは、みずみずしく甘みと酸味のバランスが良く、2019年には、江戸時代から続く蔵出しみかんやキウイなどとともに行われている持続的な生産体制が高く評価され、和歌山県で初の日本農業遺産に認定されました。
仁義地区では、今月に入って収穫と出荷がピークを迎え、地区の選果場では、パック詰めされたびわに細かい傷が無いかを最終確認する作業が行われていました。
きょう(7日)から開設された選果場前の直売所では、地元の主婦や県外からの客が、早速、箱詰めされたびわを買いに訪れていました。直売所の女性販売員は「販売期間が10日ぐらいと短いので、ことしも販売開始を待ち構える人が、早速買い求めてくれました」と話していました。
JAながみね・びわ部会長の久保彰吾(くぼ・しょうご)さん71歳は「下津のびわは、何とも言えない絶妙な甘みのすっきりした味わいが特徴です」と話しています。
JAながみねなどによりますと、ことし(2021年)の下津のびわの収穫量は、去年(2020年)なみの40トン程度になりそうだということです。