紀北工業の生徒らが「図書除菌機」を製作、図書館に寄贈
2021年05月29日 18時44分
新型コロナウイルスの感染拡大が長期化するなか、安心して図書を楽しんでもらおうと、県立紀北工業高校から県立図書館に「図書除菌機」1台が寄贈されました。
寄贈された図書除菌機は、来館者が図書を借りる際に装置の中に本を入れ、「殺菌開始ボタン」を押すと、たった10秒で本を除菌してくれる装置です。
紫外線を使って除菌する仕組みで、ほかにもファンを使ってほこりなどのゴミやにおいを取るように設計されており、紀北工業高校の「ものづくり研究部」の部員である2年生と3年生あわせて5人によって作製されました。
図書館側から「除菌機を作れないか」と相談を受けたことがきっかけで今年の1月から製作をはじめ、3カ月ほどで完成させたということです。
利用者に楽しんで使ってもらいたいという思いから、除菌機の中が見えるよう扉にアクリル板を利用したり、紫外線による人体への影響を極力抑えるため、使用時に扉を開けると紫外線ランプが自動停止するよう安全スイッチが作動するなど、様々な工夫が凝らされています。
きょう(29日)は、除菌機の製作に携わった部員4人と顧問が、図書除菌機が設置されている様子を見るため図書館へ来館し、館長と懇談したあと、館内を見学しました。
ものづくり研究部部長の2年生・片倉魁志さんは、図書館で実際に設置されている様子を見て、「利用者に安全に使っていただいていて嬉しい気持ちと達成感でいっぱいです」と話していました。
また懇談会で、歌保晴館長は「コロナ禍になって他人が触ったものに対して世の中が敏感になっている中で、除菌機を作ってくれたということが本当に有難いです」とお礼の言葉を伝えました。
図書除菌機は、今月(5月)14日から県立図書館の総合カウンター付近に設置されており、図書館利用者は誰でも使用することができます。