紀陽銀行2021年3月期決算・前期比1億円減の135億円

2021年05月14日 19時18分

経済

和歌山市に本店のある紀陽(きよう)銀行は、きょう(14日)ことし3月期の決算を発表し、当期純利益は連結ベースで前期より1億円少ない135億円となりましたが、当初の業績予想より35億円のプラスとなりました。

決算発表をする原口経営企画本部長(5月14日・和歌山市中之島)

ことし3月期は2018年4月からの3年間にわたる第5次中期経営計画のまとめの時期となり、3年間とも連結ベースで100億円以上とする純利益の目標を上回りました。

単体の当期純利益は、貸出金利息の増加や経費の削減などで前期より7600万円少なくなったものの、128億円と当初の業績予想を上回りました。

また、収益に対する株主への還元率は第5次計画初年度は29・3%でしたが、前期と今期はいずれも24・7%と5ポイント近く下がりましたが「安定的に30%程度」とする目標は達成できたとしています。不良債権の比率は前期末より4ポイント近く増えて2・4%となりました。

一方、ことし4月から2024年3月にかけての第6次中期経営計画の目標として、紀陽銀行は、新型コロナウイルスによる経済停滞や与信コストの増加などを勘案して、来年(2022年)3月期は連結ベースで115億円、単体では110億円と設定しているほか、最終の2024年3月期の純利益を連結ベースでは125億円以上、単体では100億円以上と設定しています。

来月(6月)29日付けで次の頭取に就任する、原口裕之(はらぐち・ひろゆき)経営企画本部長は「大阪に加え、コロナ禍以降は県内でも中小企業向けの貸し出しが増えたことや、ビジネスマッチングやコンサル、投資信託などの顧客向けサービスの充実などで目標を大いに上回る収益があった」と振り返り、コロナの影響が続く今期以降も業況の悪化が予想される、飲食・観光・運輸などの業種への対策や、与信コストの増加などに備えて「堅め堅めに対策を打ちたい」と話しています。

WBSインフォメーション

WBSショッピング55