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【新型コロナ】県内1人死亡、36人感染 集団感染2例発生

2021年04月29日 19時02分

社会福祉・医療

和歌山県はきょう(4/29)、県内で新型コロナウイルスの感染が確認され入院していた1人が死亡し、新たに小学生から90代までの男女36人が感染したことを確認したと発表しました。県内で亡くなった人は27人になり、感染者数は死亡した人を含めて2138人となりました。また、和歌山市で新たに2つのクラスターが発生しました。

県によりますと、亡くなったのは、和歌山市の80代の男性で、先月(3月)27日に別居家族の感染が判明して受けたPCR検査で陽性と確認され、翌日から入院していましたが、その後、肺炎像が確認され、発熱の症状も出て今月3日から酸素投与の治療を受けていました。しかし、5日に症状が悪化して小康状態となり、今月22日には、呼吸の状態がさらに悪化し、きのう亡くなりました。亡くなった男性には、基礎疾患があったということです。

県内で死者が出るのは4日連続、今月になって死亡した人は9人で、1ヶ月間に亡くなった人数としては、今年1月の7人を上回り過去最多となっています。

県福祉保健部の野尻孝子(のじり・たかこ)技監は「感染者数が増えたことに加えて高齢者の割合も高く、いったん(施設や家族内に)持ち込まれると、基礎疾患を持った高齢者が死亡してしまうので、自分の命だけでなく、周りにいる人の命も守るため、適切な行動をとってほしい」と呼びかけました。

記者会見する野尻技監(2021年4月29日・県庁記者会見室で)

また、きょう感染が確認された36人のうち、和歌山市に住む60代の男性会社員は、和歌山市のタイ料理「タサニー」の利用客で、県は、この店の従業員2人と利用客3人のあわせて5人の感染が確認されたため、県内48例目のクラスターと認定し、今月16日から20日までの間に「タサニー」を利用した人に対し、最寄りの保健所に連絡するよう呼びかけました。

また、和歌山市に住む30代の無職の女性ら2人は、和歌山市内の住宅で開かれた親族が集まる食事会に出席していました。県は、この食事会に参加した9人のうち、愛媛県在住の1人を含む7人の感染が確認されたとして、県内49例目のクラスターとしました。

きょう新たに感染が確認された36人の保健所別の内訳は、和歌山市が23人、岩出と田辺が3人ずつ、海南と橋本が2人ずつ、それに奈良県と兵庫県と京都府が1人ずつとなっています。

政府が示した感染状況の指標の一つ、直近1週間の人口10万人あたりの感染者数は、県全体が21・1人となり、きのうよりやや下がりました。

新型コロナウイルスの入院に使用できる県内の病床420床のうち、きょう現在の入院患者は327人で、病床の使用率は77・9%ときのうより下がりましたが、依然として高く、酸素投与が必要な重症者はきのうより1人増えて55人となっています。

県では、あさって来月(5月)1日からホテルを活用した感染者の療養を始めることにしていますが、県福祉保健部の野尻技監は、「あすには、県内の医療機関から、ホテルでの療養が可能な、症状の軽い感染者の数が寄せられることになっている。実際にホテル療養を始めるかどうかは、あすの感染状況や病床の使用率などをみて決めたい」と話しました。

なお、これまでに感染が確認された人のうち、新たに29人が変異ウイルスの感染とわかり、県内で確認された変異ウイルスの感染者数は、422人となりました。

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