南方熊楠賞に山極寿一氏 ゴリラ研究・保全を評価

2021年03月20日 18時25分

歴史・文化社会

第31回南方熊楠賞に霊長類の研究で知られる京都大名誉教授の山極寿一(やまぎわ・じゅいち)氏69歳がこのほど選ばれました。

南方熊楠賞は、田辺市と南方熊楠(みなかた・くまぐす)顕彰会が、田辺市で生涯を閉じた熊楠の没後50年記念事業として1990年に制定したもので、自然科学と人文の分野から毎年交互に選び、今回は自然科学分野からの選考となりました。

選考理由として、山極氏が徹底したフィールドワーカーで、アフリカを研究の場としてゴリラの多様な行動様式や社会関係を明らかにしたことや、ゴリラと人間が共存するための保全活動や基金設立などの取り組みが熊楠の精神をほうふつさせると評価しています。

山極氏は、熊楠が自然界から人間社会に関心を広げて想像力と創造力を発揮したと指摘し「私もアフリカのジャングルで得た知見を思い切り広げて世界を見つめ直してみようと思う」などとコメントしています。

なお、授賞式は、5月8日に田辺市で行われます。

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