下校時の児童見守りに和大生参加

2021年03月19日 20時00分

教育社会

和歌山大学の学生が、近くの小学校に通う児童の見守りを行うことになり、きょう(3/19)、大学でプロジェクトチームの発足式が行われ、参加する学内のグループに、和歌山県警察本部から感謝状が贈られました。

県警生活安全部の今津部長(左)から感謝状を受け取る和大生

この取り組みは、近年、小学生が下校時に犠牲になる痛ましい事件が、ほかの県で発生していることから、児童の見守りを強化するため、県警本部が和歌山大学に働きかけ、実現したものです。

今後は、大学生が、休憩時間やクラブ活動などの時間に、オレンジ色の特製のビブスを着用し、ランニングなどで、大学の近くにある和歌山市立藤戸台小学校の通学路を見て回り、主に、下校する小学生を見守ります。

オレンジ色のビブスを着用して見回りへ

きょう午後1時から和歌山大学の教室で開かれた発足式では、県警生活安全部の今津太志(いまづ・ふとし)部長が挨拶し、「これまでもボランティアの皆さんに見守り活動をしていただいていますが、県内でも声掛け事案がなくならない中、地域の目を増やし、見守りの空白地帯をなくすため、よろしくお願いします」と述べました。

挨拶する今津部長

これに対し、和歌山大学の永井邦彦(ながい・くにひこ)理事は、「藤戸台小学校は、教育学部の連携校で、普段から学生が小学校にお邪魔してお世話になっているので、何か貢献できることはないかと考えていたところ、警察から見守りの話をいただき、学生の賛同も得て実現しました。他の学生にも声をかけて仲間を増やしていきたい」と挨拶しました。

挨拶する永井理事

見守りに参加するのは、和歌山大学のソフトテニス部と空手部、それに和大祭実行委員会のメンバーあわせて23人で、きょうの発足式では、ソフトテニス部主将で、観光学部2年の浦野立己(うらの・りつき)さん20歳が、代表して決意を述べました。

決意を読み上げる浦野さん

発足式の後、浦野さんは、「大学まで歩いて通っているときに、地域のボランティアの皆さんが藤戸台小学校の児童を見守っているのを見て、自分が小学生の頃を思い出し、恩返しのつもりで参加することにしました。この活動を通じて、子どもやほかのボランティアの皆さんと触れ合えたら」と話していました。

式典に出席した藤戸台小学校の堀本純兵(ほりもと・じゅんぺい)校長は、「子どもたちの生活を脅かす事案が増えている中で、学生さんの見守り隊が発足し、ありがたい。笑顔で登下校する子どもの営みを守っていきたい」と話していました。

堀本校長も挨拶

和歌山大学では、新たに入学する学生にも声をかけ、子供見守りプロジェクトへの参加者を増やしたいとしています。

県警によりますと、県内で確認された、小学生への声かけやつきまといなどの不審者情報は去年1年間に180件が寄せられています。

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