【新型コロナ】県内でワクチン接種始まる 日赤和歌山
2021年03月08日 20時42分
医療従事者への新型コロナウイルスワクチンの接種がきょう(3/8)から和歌山県内の医療機関で始まりました。
県内には、おととい(3/6)、3900回分のワクチンが届いて県内11の医療機関に配分されていて、きょうから6つの医療機関で接種が始まりました。
このうち、和歌山市の日赤和歌山医療センターでは、12階の多目的ホールで新型コロナウイルスワクチンの接種が行われ医師や看護師、理学療法士ら医療従事者が、問診のあと、次々と接種を受けていました。
最初に接種を受けた日赤和歌山医療センターの平岡眞寛(ひらおか・まさひろ)院長は、「これまでのワクチンより痛みが少なく、順調に接種できました。発症率のリスクを下げるワクチンの有効性は明らかなので、皆さんにも是非、接種していただきたい」と呼びかけました。
また、ワクチン接種を受けた40代の女性看護師は、「痛くなくて、びっくりしました。一般の皆さんへのワクチン接種は、まだ先なので、これからも感染防止に務め、安心して療養していただける場をつくっていきたい」と話し、30代の理学療法士の男性は、「患者さんとの距離が密接になる仕事なので、自分が感染を広げてしまわないか、不安に思ってきましたが、今回、優先的に接種してもらえたので、これを皆さんに還元できるよう励みたい」と話しました。
日赤和歌山医療センターでは、およそ2000人の職員のうち、9割が接種を希望していて、今回、届いた975回分については、主に医師や看護師に対し、今週中に接種を終える予定です。そして、3週間後をメドに、2回目の接種のためのワクチン975回分が届くことになっています。
また、きょう実施した医療従事者210人に対するワクチン接種については、無事に終了し、これまでのところ、副反応が出ているという報告はないということです。
日赤和歌山医療センターでワクチン接種の責任者を務める中大輔(なか・だいすけ)院長補佐 兼 高度救命救急センター長は、「私たちは、常に感染と相対(あいたい)しながら、1年以上、最前線に立ってやってきたので、終息に向けた大きな一歩となるワクチン接種の開始は、とても喜ばしいこと。ワクチンを1つも無駄にしないよう対策を講じて接種し、次のワクチンが到着するのを信じて待ちたい」と話しました。
和歌山県医務課によりますと、今週末には、今回と同じ3900回分のワクチンが国から届く予定で、今回とは別の11の医療機関に配分することにしています。県内の医療従事者はおよそ3万2千人で、5月中旬までに、1人2回ずつの接種が可能なワクチンが届けられることになっています。
また、ワクチン接種の次の対象となる65歳以上の高齢者は県内に30万人いて、必要なワクチンは、4月初めから6月末にかけて国から県へ届けられる予定です。その後は、基礎疾患のある人や高齢者施設などで働く人が対象となり、さらにそのあと、一般の人たちが対象となります。