【地震】気象台長 「大地震につながる可能性低い」

2021年02月15日 19時25分

災害・防災

和歌山県内で震度4を含め、震度1以上の地震がきょう(2/15)一日で10回以上、発生したことについて、和歌山地方気象台の石井嘉司(いしい・よしもり)台長は、「地殻のもろい和歌山市付近特有の地震で、南海トラフ巨大地震など、大きな地震につながる可能性は低い」という見方を示しました。

取材に応じる石井台長(2021年2月15日)

気象庁によりますと、きょう午前5時46分から午後5時37分までの間に、震度1以上の地震が和歌山県内で起きた回数は14回となっています。

石井台長によりますと、和歌山市付近は、地殻の岩盤がもろく、エネルギーを蓄えきれずにすぐに壊れるため、これまでにも震源の浅い地震で震度5以上を観測したことはなく、震度1から最大震度4程度の地震が群発する日本有数の地域となっていて、一日に10回程度の地震が起きることは特段、珍しいことではないということです。

そして、今後について、石井台長は、「最大震度4の地震は、今後も起きる可能性はあるが、それ以上の大きな地震が発生する可能性は低いし、震源が和歌山市の浅いところであれば、津波の心配もない」と述べました。

また、石井台長は、「今回は、マグニチュード4程度なので、地殻のひずみが周辺に与える影響は小さく、中央構造線断層帯や南海トラフに直接のひずみを与えることはない」と述べ、大きな地震を誘発する可能性は低いと指摘しました。

その一方で、石井台長は、「今回の地震との関連はともかく、南海地震は、今後30年間で発生する確率が70%から80%となっていて、この先、必ず発生する。これを機に、自宅の耐震や避難用の持ち出し袋の準備など、それぞれの防災対応を確認してほしい」と呼びかけました。

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