和市で説明・懇談会スタート 県立高校再編整備

2021年02月09日 23時56分

教育

和歌山県教育委員会は、県立高校の再編整備計画に関わる骨子案を発表したきょう(2/9)から県民に対する説明・懇談会をスタートさせました。

説明・懇談会の様子(2021年2月9日・県民文化会館小ホール)

県教育委員会はきょう、再編整備計画の骨子案を発表し、全日制に定時制・通信制を加えた32の県立高校の役割を、「地域中核高校」「地域特性高校」「特任高校」「専門高校」「総合専門高校」「総合学科高校」「定時制・通信制拠点高校」の7つのカテゴリーに分類した上で、県内を11の地域に分割して再編することを明らかにしました。また、学校の規模としては、6学級240人を目標に1学年につき4学級から8学級に収まる再編整備を目指すとしています。

再編計画の骨子が発表されたきょう、発表後、初めてとなる説明・懇談会が和歌山市で開かれ、県立高校の教職員やPTA関係者のほか、小中学生の保護者らおよそ120人が出席しました。

150席の会場には120人が来場

会では、県教育委員会の宮崎泉(みやざき・いずみ)教育長が挨拶した後、清水博行(しみず・ひろゆき)教育企画監が骨子案を説明しました。

この中では、和歌山市にある県立高校の再編整備について詳しい案の説明があり、和歌山北と星林を、それぞれ地域の高校教育の拠点となる「地域中核高校」に、向陽と桐蔭を、それぞれ特に期待される使命達成のため特色ある教育を行う「特任高校」にするほか、和歌山と和歌山東を、総合学科の拠点校となる「総合学科高校」とし、生徒数の推移を見ながら将来的に統合することも検討するとしています。また、和歌山工業と和歌山商業については、それぞれ職業系専門学科の拠点校となる「専門高校」とします。

説明の後、来場者から質問や意見が寄せられ、「32校の高校がいくつになるのか」という質問に、清水・教育企画監は、「まずは、今ある高校をできるだけ残していきたいが、少子化は止まらないので、一定程度、減ることは避けられない。いくつまで減るのか、わからないが、地域と一緒になって、他府県へ出ていく生徒を食い止めるなど手立てを講じて、学校数の減少を極力抑えていきたい」と答えていました。

会場からの質問に答える清水・教育企画監(左)と宮崎教育長

また、会場からは、「「特任高校」という位置づけを作ることで、いまでさえ、学校間格差を感じている中高生が、さらに差別的な感情を持ってしまうのではないか」という指摘が寄せられ、清水・教育企画監は、「そういうことを目指しているのではないし、そうしたことのないよう取り組んでいく」と述べ、理解を求めていました。

県教育委員会は、きのうを含め、今月20日までに県内15の会場で説明・懇談会を開くことにしています。

今後の開催予定地は、きょう10日が海南市、あさって11日が、みなべ町と田辺市、12日が有田市、13日が御坊市と湯浅町、16日が新宮市で2か所、17日が橋本市と紀ノ川市貴志川町、18日が串本町とかつらぎ町、19日が紀の川市粉河で、20日は再び和歌山市となっています。

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