2020年倒産状況・負債総額が大幅に増加

2021年01月14日 16時44分

経済

民間の信用調査機関・東京商工リサーチ和歌山支店によりますと、去年1年間(2020年)に和歌山県内で1000万円以上の負債を抱えて倒産した企業は前の年より10件多い90件、負債総額は前の年の3倍の96億5800万円となりました。

地域別では、和歌山市の33件が最も多く、次いで、西牟婁郡(にしむろぐん)が8件、岩出市と紀の川市がそれぞれ7件、橋本市・田辺市・新宮市(しんぐうし)がそれぞれ6件、海南市(かいなんし)が4件、有田市(ありだし)・有田郡(ありだぐん)・御坊市(ごぼうし)がそれぞれ3件、それに伊都郡(いとぐん)と東牟婁郡(ひがしむろぐん)がそれぞれ2件となりました。 

産業別では、サービス業が34件と最も多く、次いで小売業が18件、建設業が13件と続き、金融・保険業以外のすべてで倒産がありました。

原因別にみると、販売不振が78件と最も多く、次いで、過去からの不振の積み重ねなど、9割方が不況型倒産となっています。

負債額別では、1千万円以上が65件と最も多く、1億円以上が11件、5千万円以上が11件、1億円以上が9件、5億円以上が3件、そして10億円以上の大型倒産が2件となりました。

東京商工リサーチ和歌山支店は「倒産件数は過去10年間で5番目に少なくなった一方、負債総額は前の年の3倍となった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、政府や自治体、金融機関が行った支援策で県内での関連倒産は12月末時点で3件にとどまった。しかし、感染第3波の到来とGoTo事業の停止で、景気回復の遅れが懸念される状況となり、資金繰り支援策も半年以上が経過し過剰債務に陥った企業も多く、支援策で延命しても新たな資金調達や返済原資の確保が難しい企業は少なくないので、小規模零細の倒産が主流となった。小規模零細を中心に、倒産や廃業が増えることが危惧される」と見通しを示しています。 

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