【新型コロナ】新たに15人感染「運動部の大会参加控えて」
2021年01月10日 20時49分
和歌山県はきょう(1/10)、就学前の幼児から80代までの15人が、県内で新たに新型コロナウイルスに感染したと発表しました。県内で確認された累計の感染者数は763人となり、9人が退院したものの、現在の入院患者は128人で、連日の最多更新となっています。
県内で新たに感染が確認された15人のうち、和歌山市に住む80代の無職の男性は、すでにクラスターとなっている和歌山市のサービス付高齢者住宅の利用者で、接触者としてPCR検査を受け、陽性が判明しました。また、和歌山市に住む70代の女性会社員は、クラスターとなった施設のスタッフで、2度目のPCR検査で陽性となりました。2人とも無症状で入院しています。また、この和歌山市のサービス付高齢者住宅に関連するクラスターの人数は、これで9人となりました。
岩出保健所管内に住む30代の男性は、和歌山東警察署の地域課に勤務する警察官で、きのう発熱や咳、鼻づまりなどの症状が出て医療機関を受診し、PCR検査で陽性が判明しました。この男性警察官の同僚の友人で、和歌山市に住む20代の女性会社員も、きょう感染が発表されていて、保健所が同僚ら数人の検査を進めています。
また、和歌山市に住む10代の男子高校生は、きのう感染が発表された男子高校生と同じ高校で同じ運動部に所属していて、年末年始に県内で行われた試合に出場していました。今月6日の発表では、京都市へ遠征していた湯浅保健所管内在住の男子高校生が新型コロナウイルスに感染していて、県福祉保健部の野尻孝子(のじり・たかこ)技監は、この時期、全国大会につながる運動部の大会が多く開かれていることに触れ、「部活動関連の感染が心配。県教育委員会が判断することだが、保健医療行政としては、感染拡大地域での活動を控えるようお願いしたい」と述べました。さらに野尻技監は、きょう、大会への参加の見合わせや、全国や近畿の組織に対し、大会の取りやめなどを提案するよう、県教育委員会に口頭で申し入れたことを明らかにしました。
また、野尻技監は、感染者が急増している和歌山市できょう開かれた「はたちのつどい」について触れ、「新成人が、県民文化会館の前で密の状態になっていた」と指摘し、「イベントの主催者は、開催後も参加者が密集することのないよう対応してほしい」と呼びかけました。
このほか、きょうの発表では、すでに感染が判明している同居家族と一緒に福岡県の別居家族宅へ出かけていた和歌山市に住む就学前の男の子や、後日、感染が判明した兵庫県の別居家族を迎え入れていた和歌山市の70代の無職の男性など、年末年始の帰省に絡む感染が多く報告されました。
きょう感染が発表された15人は、全員、入院していて、無症状の3人を除いて症状は安定しています。
県内の累計感染者数は死亡した8人を含めて763人で、9人が退院したため、入院患者は減りましたが、現在、128人で、これまでの最多を更新しています。