【新型コロナ】和歌山市で成人式 コロナ時代に二十歳の決意

2021年01月10日 20時49分

教育社会

成人の日を前に、和歌山県内の16の市と町できょう(1/10)、成人式が行われ、新成人が、新型コロナウイルス感染症の影響で例年とは違う形になった式典に出席しました。

和歌山市の「はたちのつどい」(2021年1月10日・県民文化会館で)

このうち、和歌山市では、アトラクションを割愛してこれまで90分だった式典を35分に短縮した上で、対象者を市の北部と南部にわけて県民文化会館大ホールで2回、新成人を祝う式典「はたちのつどい」を開きました。

2階席にも多くの新成人

きょう正午から行われた市の南部の2067人を対象にした式典では、尾花正啓(おばな・まさひろ)市長が挨拶し、「コロナ禍で、私たちの生活は、オンライン授業など、リモートでの新たな生活様式に急速に変化していて、皆さんは、歴史の転換点で成人となった。これからの社会は、これまでの経験が通じない、誰も歩んだことのない未知の時代となるが、だからこそ可能性は無限大。自分を信じて、自分らしい未来を、自らの手でつかみ取ってください」と訴えました。

挨拶する尾花市長

また、尾花市長は、「式典の開催にあたっては、私自身、悩んだし、批判も受けたが、一生に一度しかない人生の大きな節目なので、市をあげてお祝いしようと、さまざまな感染対策を講じて実施した。式典の後は、まっすぐ帰宅して、家族にこの20年分のありがとうを伝えてほしい」と呼びかけました。

来賓の挨拶や紹介などのあと、新成人を代表して25人が壇上に上がり、リーダーの男女2人が「和歌山で学び培った力を社会に発揮し明るい未来に躍進することを誓います」と声をそろえて誓いの言葉を読み上げました。

誓いの言葉を読み上げる新成人の代表

会場の入り口では、検温やアルコール消毒が行われ、市の職員は、密にならないよう注意しながら間隔を空けた座席まで新成人を誘導していましたが、式典の前後には、会館前に新成人が滞留する例年通りの光景がみられました。

会場には空席が設けられた
多くの新成人が会館前に滞留して例年の光景も

予定より早く、およそ25分で終了した式典の後、新成人は、「コロナで大変な時期ですが、成人式を迎えられて、久しぶりにみんなに会えてよかったです。この後は、寂しいですが、まっすぐ家に帰ります」「友達に会えてうれしいですが、会館前は、密になっているので、写真だけ撮ってすぐに帰ります」「中学時代の同窓会が予定されていますが、感染が心配なので欠席します」などと話していました。

また、式典には、全盲で東京大学2年の菅田利佳(すがた・りか)さんも出席し、「高校の友達に久しぶりに会えてうれしかったです。コロナ禍で大変な時に、こうして会える機会をつくってもらえて感謝しています。このあとは、帰って大学の試験に備えます。いまは集まりにくい状況ですが、同窓会を開ける日が早く来れば、と思います」と話していました。

菅田さん(右)と高校時代の友人

和歌山市は、きょう午後3時から市の北部の新成人1410人を対象にした2回目の「はたちのつどい」を開催しました。

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