【鳥インフル】紀の川市の養鶏場で6万7千羽殺処分へ(写真付)
2020年12月10日 19時16分
紀の川市の養鶏場で鳥インフルエンザの発生が確認され、和歌山県はきょう(12/10)対策本部会議を開き、飼育されている鶏6万7千羽の殺処分などを決めました。
県によりますと、きのう、紀の川市の養鶏場から「1羽の鶏が死んでいて、周りの鶏の様子がおかしい」という連絡があり、紀北家畜保健所の職員が立ち入った時には、5羽が死んでいました。その後、鳥インフルエンザの簡易検査で陽性となったため、家畜保健所が遺伝子検査を行い、けさ、H5型の鳥インフルエンザに感染していることを確認しました。
県は、対策本部を立ち上げ、きょう午前8時から県庁南別館で初めての会議を開き、この席上、対策本部長となった仁坂吉伸(にさか・よしのぶ)知事が、出席した陸上自衛隊・第37普通科連隊の山田篤(やまだ・あつし)連隊長に自衛隊の災害派遣を要請し、受諾されました。
今後は、県から1日4交代で常時、およそ150人、自衛隊からは常時130人が出て、あわせて280人の体制で6万7千羽の鶏を殺処分します。作業は、きょう午前9時から始まり、養鶏場内の消毒作業などを含めて今月(12月)14日の午前9時には終了する予定です。
鳥インフルエンザが発生した養鶏場から半径10キロ以内では、7カ所の養鶏場でおよそ2万3千羽が飼育されていて、県は、国の指針に基づき、半径10キロを制限区域とし、鶏や卵などの移動や、区域外への搬出を制限しています。
会議の後の記者会見で、仁坂知事は、「養鶏場にウイルスが入らないよう最善を尽くしてきたが、結果として、和歌山でも起きてしまった。大変残念だが、早急に殺処分を完了し、原因を究明して、他の養鶏場に波及しないようにしたい」と述べました。
県は、今月14日に殺処分を完了した後、一定の期間をおいて養鶏場にウイルスがなくなったかどうかを確認し、さらに搬出制限と移動制限の区域を段階的に解除する方針で、来年1月4日の午前0時には、すべての制限が解除される見通しです。
国内で今シーズンに発生した鳥インフルエンザは、これで8県21例となりました。