県議会・コロナ禍での自殺対策について

2020年12月10日 17時30分

政治

和歌山県の精神保健福祉センターや各保健所が設置している「こころの健康相談」に寄せられた新型コロナウイルスに関する相談件数は、先月末(11月)現在で、のべ449件にのぼっていることがわかりました。

これは、きょう(10日)開かれた12月定例県議会で、改新クラブの長坂隆司(ながさか・たかし)議員の一般質問に、宮本浩之(みやもと・ひろゆき)福祉保健部長が答弁で明らかにしたものです。

長坂議員は、新型コロナウイルスが原因とみられる自殺が世界的に増えていることに危機感を示し、和歌山県内での自殺防止対策を県当局に強く求めました。

この中で、宮本福祉保健部長から県の「こころの健康相談」に寄せられた新型コロナウイルスに関する相談件数が示され、県内で初めて発生が確認されたことし(2020年)2月から先月末までにのべ449件が寄せられました。大半は、感染拡大前から精神保健の相談支援を受けている人によるものですが、ことし4月の129件をピークに減少し、現在では1か月で平均10件程度になっています。

また、今後の県の自殺防止対策について宮本部長は「いまのところ県内で新型コロナによる自殺は確認されていないが、これからも、24時間対応の電話相談やSNSでの相談などに力を入れるほか、保健所の窓口相談をためらう人の電話相談への切り替えや、地域の医療機関と連携した自殺未遂者への相談支援などを続ける」と答え、長期的な対策をとる方針を示しました。

このほか、きょうの一般質問では、自民党県議団の川畑哲哉(かわばた・てつや)議員が紀の国わかやま文化祭2021開催への期待などについて、共産党県議団の杉山俊雄(すぎやま・としお)議員が「競争教育」がもたらす教育の機会均等の破壊などについて、自民党県議団の玉木久登(たまき・ひさと)議員が教育現場でのメンタルヘルスに関する取り組みなどについて、それぞれ県当局の考えをただしました。

和歌山放送ラジオでは、きょうの県議会・一般質問のもようを、午後9時半から録音ダイジェストでお伝えします。

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