【新型コロナ】県立医大紀北分院で看護師クラスター(写真付)
2020年12月09日 19時51分
和歌山県はきょう(12/09)、10代から90代までの男女12人が、県内で新たに新型コロナウイルスに感染したと発表しました。このうち、県立医科大学紀北分院では、看護師8人が感染するクラスターが発生しました。県内のクラスターは、これで16例目となり、累計感染者数は、死亡した7人を含めて528人、現在、入院しているのは71人となっています。
きょう感染が発表された12人のうち、岩出保健所管内に住む50代の女性をはじめ、岩出保健所管内と橋本保健所管内に住む20代から50代までの男女あわせて8人は、かつらぎ町にある県立医科大学紀北分院の同じ病棟に勤務する看護師で、50代の女性看護師が、きのう発熱のため、紀北分院でPCR検査を受け、陽性が判明しました。
これを受けて、紀北分院では、病院のすべてのスタッフと入院患者の一部、退院した患者のあわせておよそ180人のPCR検査を進めていて、これまでに最初に判明した看護師を含めて8人の看護師の感染が確認されています。
県は、県立医大紀北分院を県内16例目のクラスターと認定しました。
紀北分院は、きょうから救急を含む外来と新規の入院を停止しています。
最初に感染が判明した看護師は、今月4日から咳などの症状がありましたが、発熱する前日の7日まで勤務していました。
県福祉保健部の野尻孝子(のじり・たかこ)技監は、「看護師不足の中で使命感が先に立ったのだと思う」とした上で、「コロナは厄介で、難しい対応を迫られるのは、この事例を通してもわかる。医療機関内に持ち込まれると、影響が非常に大きいので、安全をとって症状があったときには、管理者に報告して対応してほしい」と呼びかけました。
このほか、きょうは、いずれも和歌山市に住む90代の医療法人役員の女性と30代の女性会社員、70代の無職の女性、それに和歌山市の県立高校に通う海南保健所管内在住の10代の男性の4人の感染が、新たに判明しています。男子高校生の通う県立高校は、きょう、全校で臨時休校となっています。
和歌山県内で確認された新型コロナウイルスの累計感染者数は、これで死亡した7人を含めて528人となりました。きょう6人が退院したため、現在、入院しているのは71人で、このうち、1人が人工呼吸器を装着した重篤の状態、7人が酸素投与の必要な重症です。