11月の企業倒産状況・負債総額は過去10年で最多

2020年12月09日 19時51分

経済

民間の信用調査機関・東京商工リサーチ和歌山支店によりますと、先月(11月)和歌山県内で1000万円以上の負債を抱えて倒産した企業は5件でしたが、負債総額は過去10年間で最多となる27億3800万円となりました。

地域別では、和歌山市が3件となったほか、新宮市(しんぐうし)と西牟婁郡(にしむろぐん)でそれぞれ1件でした。業種別ではサービス業と建設業がそれぞれ2件で、あとの1件は製造業でした。原因は、販売不振が3件、既往のしわ寄せと、他社倒産の余波がそれぞれ1件でした。

このうち、病院経営や介護事業を展開していた新宮市の医療法人が、26億5800万円の負債を抱えて破産法の適用を受け、負債総額を押し上げたかたちです。

東京商工リサーチ和歌山支店は今後の見通しについて「県内での新型コロナウイルスの関連倒産は11月末の時点で2件にとどまっているが、新型コロナウイルスの感染が急激に拡大し、景気回復の遅れが懸念される。資金繰り支援策で延命しても資金調達や返済原資の確保が難しい企業も多く、資金需要が活発化する年末を控えて、経営体力が限界に達した小規模零細事業者を中心に事業の再開がままならず、倒産の増加が危惧されるほか、廃業に追い込まれるケースにも注意を怠れない」としています。

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