和歌山市と南海電鉄がBRT研究会発足へ
2020年11月30日 18時35分
路線バスが専用道路などを走ることで輸送効率を高めるとして注目されている新しい交通システム「BRT・バス高速輸送システム」の共同研究が、和歌山市と南海電鉄との間でスタートすることになりました。
これは、和歌山市と南海電鉄がカジノを含む統合型リゾート・IRの誘致が実現したときの輸送手段や、公共交通ネットワークの構築などを検討する一環として、共同で研究するものです。
きょう(30日)和歌山市の尾花正啓(おばな・まさひろ)市長と南海電鉄の遠北光彦(あちきた・てるひこ)社長が記者会見し、研究会を近く発足させ、今年度中(2020年度)に、南海バスが関西国際空港で運行している連接バスを使って、JR和歌山駅と南海和歌山市駅の双方から和歌山マリーナシティを結ぶルートで試験運行をする方針を示しました。
BRTは、車両を2両つなぎ合わせた連接バスが使われたり、専用の軌道を走らせたりすることが多く、定時運行が図られるなど、輸送力増強に役立つ新しい交通システムとして注目を集めていて、東日本大震災で被災した宮城県のJR気仙沼線(けせんぬません)の運休中区間や、名古屋市交通局の「ゆとりーとライン」などで運行されているほか、東京オリンピック・パラリンピックの会場となる東京都の都心と臨海部を結ぶ区間でも、試運転が行われています。